歯内療法とは、一般的に歯の根の治療や神経の治療といわれているものです。
この治療は、根管内をいかに清潔にするかが予後に大きく関わってきます。感染源をできるだけ取り除き、再度感染させない、特に唾液の中には細菌がうようよいるので唾液を中に入れないということが大事になってきます。というわけで、キビキノ歯科医院では、保険診療でも唾液が侵入しやすい場所の治療の際は必ずラバーダム(唾液の侵入を予防するゴムのマスク)を用いますし、また必要があれば拡大鏡等を用いて治療を行っています。
歯内療法はアメリカなどでは一本10万円以上の治療費を請求されます。平均年収が50万円弱のフィリピンでも7万円程かかるそうです。その為、お金がないために抜歯を選択せざる得ないことが多いようです。翻って日本では、保険制度で金額が決められており1/10〜1/20程度の金額に治療費が抑えられています。その中できちんとした治療をしようとすると超不採算部門です。器具代、人件費などを考えると国がボランティアどころかお金を払って治療をせよと強要しています。ぶっちゃけ、2回目以降は30分につき3,000~5000円ほどの赤字になる計算です。できるだけ、時間とコストを掛けずに終わらせたいというのが本音じゃないでしょうか。
ではなぜ、赤字になりながらも歯内療法にこだわるのか?
一つは、患者さんに残念な思いをさせたくないし、自分自身も残念な思いをしたくないという気持ちから。(建て前)
一つは、家でいったら基礎工事、とっても大事なところだから。(建て前)
一つは、他の歯科医、海外の歯科医になめられたくないし自分に言い訳したくないから。(矜持)
じつは、面白いから趣味で、、、、、。(けっこう本音(笑))
趣味ならお金払ってやるの当たり前だもんねと言い聞かせています(笑)。
何度やっても腫れてくる、痛みが取れないなどなど。そういった患者さんが転院して来た時、「よっしゃ、やったろやないかい!」とモチベーションが上がるのは内緒です。
半分冗談みたいな本当の話です。
保険外(自費)でも歯内療法を行なっています。
保険で行うと数万円の赤字になるので自費になります。
どんな治療か興味がある人はSAF(Self Adjusting File system)について(SAF終売につき他の治療法に移行済み)
追記(2024年 夏)
これまで、赤字を出しながら保険での歯内療法もやってきていましたが昨今の円高による材料費の高騰で損失が持続不可能な領域まで上振れしております。今後は、保険診療では治療回数2回、合計120分までとさせていただきます。それ以上を希望される場合は、自由診療の歯内療法を選んでください。