キビキノ歯科の予防は、保険で認められている範囲で行っています。
保険でカバーされているのは歯肉炎や歯周炎に関する予防処置と初期の治療する必要のない虫歯の出来かけに対するものです。あくまで、長期的な治療の一部(病状を進行させない治療)として存在します。

定期検診と何が違うの?

という疑問には定期検診とは定期的に異常がないか診るものですが、必ずしも全ての異常が発見できるわけではありません。また、定期検診は保険では認められていません。何も異常を感じていないけど心配だから診て欲しいは自由診療ですと国から指導されています。人間ドックなどがそうですよね。

世の中ではクリーニングも歯石取りも定期検診も予防も全部言い方が違うだけで一緒でしょと思っている方が多いようです。が厳密には違います。

実は、保険診療で歯周病の予防処置が認められるようになったのはごく最近(2020年)です。それまでは、予防処置に関しては自費でしかできませんでした。

治療が終わったと通院をやめると歯周病の再発が数か月で起こることが多いことは知られていたのでどうにかしてそうならないよう様々な歯科医院が手を変え言い方(クリーニング、歯石取り、定期検診、予防)を変え予防につながることをし続けた結果、本来の意味ではない言葉の使い方ができてしまいました。
一方新設された保険で行える予防(SPT、P重症化予防など)に関しては、きっちりやり方は決められています。それ以外は、同じ言葉でも医院によって千差万別なので定義づけが難しくなっています。


予防でできることとできないこと


予防(歯周病、歯肉炎)で来院されると視診にて異常が疑われる場合や何かしらの症状がある場合にはじめてレントゲン写真を撮ったりすることができます。何の疑いもない場合は撮影できません。ここは、とても大事なところです。異常を感じたり違和感を覚えている場合伝えてくれることではじめてできることがあることを知ってください。これは、保険の制度上決められていることなので仕方のないことです。

虫歯に関しては通常視診にてチェックは行なっていますが残念ながら不十分です。
ある程度大きくなったり、色がついたり、穴が開かないとわかりません。
また、すでに一度虫歯になり修復物が入っていると発見が遅れることが良くあります。(色の変化が修復物で遮られるため)
急激に進行する虫歯(甘い飲み物や飴やチョコなどを頻繁に飲食するとなりやすい)は、わずか1月の間に大きくなることもあります。砂糖類の摂取を一切やめると理論上は虫歯のできる確率は限りなく低くなります。究極の虫歯予防にはなりますが現実的ではありません。


できるだけ虫歯を早期発見して欲しいんだけど何か方法はないの?


と聞かれたら、定期的にレントゲン写真を撮って異常が無いかのチェックをするという方法があります。
視診に比べて早期発見できる確率はかなり上がりますが、完ぺきではありません。また、健康診断と同じように自由診療になってしまいます。ですが、ある程度大きくならないとレントゲンにも写りません。レントゲン写真上で虫歯が認められないということは虫歯がないわけではなく、虫歯だと断言できる状態には無いという言い方が正しいです。難しい言い方をすれば、陽性的中率は高いのですが感度および特異度はそんなに高いものではない検査です。視診に比べると診断能は高いですが、絶対的信頼を置けるほど高くはないものです。

他の医院で定期検診してもらっていたけれど、虫歯ができて、、、。

これに関しては、どこの医院でも起こり得ることです。
保険で通っていたのであれば歯周病や歯肉炎に関する予防処置と、虫歯になりそうな歯に対する処置です。前述したように、何かしらの訴えがあってはじめて、、、です。
視診にて定期的に見てくれたり衛生士さんが目を光らせて虫歯を発見してくれたりということで絶対的に早期発見ができるというものではないのです。条件が揃うと、発見が難しくなってしまいます。

隣接面う蝕、修復物下のう蝕は視診での発見が難しいものです。
予防に通っている、定期検診を受けているから完全に防げるものでもありません。
ですが、繰り返される違和感や長く続く症状がある場合はそれがきっかけになって発見されることがよくあります。視診やレントゲン上で異常がなくとも、古い修復物を除去してみると深い虫歯になっていたということも珍しいことではありません。

虫歯という観点での予防は、、、。

幼少期に、虫歯菌に感染してしまった場合は例外なく虫歯になるリスクがあります。
3歳中盤までに虫歯菌に感染させないことが1番の予防です。
虫歯菌に感染してしまっている場合は食生活及び生活習慣が虫歯予防に効果的です。
これは、本人及び環境要因に大きく左右されます。
毎日、砂糖の入ったものを食べ続けると短期間で大きな虫歯ができる可能性が大です。
基本的には、自分で知識をつけそれに伴った行動で予防していくことが大切になります。
歯科医院に通っているから虫歯にならないということはあり得ません。

来院した際には、視診にてチェック及び衛生士さんによる処置時に異常があれば、、、の流れは前述しました。早期発見ができることも多いですが、条件によっては何かしら症状がないと発見できないこともあります。違和感などがある場合はぜひ伝えてください。通常であれば見つからない虫歯が見つかるきっかけになるかもしれません。よろしくお願いします。

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