
非外科的歯内療法の難症例の一つに根尖部フェネストレーションがあります。
本来歯の根っこの先端は歯槽骨内にあるのですがそれが骨の外に飛び出していることをいいます。
CTを撮影しなければわからないことも多いのですが、原因がわかれば殆どの場合、外科的な歯根端切除術を行うと改善します。
フェネストレーション+αという複合病変の疑いがある場合もあります。
CT上で根尖の骨外への突出だけでなく側枝や穿孔が疑われその部位に病変があるような場合は根尖切除だけでは対応できない場合もあります。
そういった場合は、非外科的治療と外科的治療を行わなければいけないこともあります。
下の図で、黄色のラインは正常な状態
黒色のラインは、歯根尖が骨外へ飛び出しているフェネストレーション
赤ラインは、フェネストレーション+病巣が歯根尖周囲に限局しているので歯根端切除で改善する可能性が高い状態
緑ラインは、フェネストレーション+病巣が歯根の他の部位にまで広がっており、側枝や穿孔が疑われ非外科的な治療も必要になる可能性を考慮しなければいけない状態

根尖部フェネストレーション(開窓)がある場合は、CTを評価したうえで治療法を決めなければなりません。キビキノ歯科では、自由診療における非外科的歯内療法後の外科処置は減額して行っているため双方の治療が必要と予想される場合、費用負担が少ない非外科的治療→外科的治療の順番で行います。