キビキノ歯科医院

最新が最善ではない。

『最新が最善ではない。』

近年『最新の治療が受けられます。』「最先端の治療が受けられます。」
という言葉をよく目にするようになりました。

とても魅力的な言葉にも聞こえます。

ただ、果たして最新の治療は最も良い治療法なのでしょうか?

事実、機械モノであれば初期ロットには不良や不具合が多発します。最新のものに手を出すのは躊躇われます。長年の蓄積がありアップデートを重ね初めて良い機械が出来上がります。

治療法であれば、何年もしてから出る症状や病状があります。最新の治療=まだ発展途上な初期の治療を行うということです。飛びついてしまうと少なからずそういったリスクを背負い込むことになってしまいます。

光学印象と呼ばれる口腔内をスキャナでスキャンしセラミックの詰め物、被せ物を作るものを例に上げます。
当時最新の治療法と言われていました。第1世代、第2世代のものは、精度が悪すぎました。しっかり作ってある(コストダウン優先のいい加減なものは別として)保険の詰め物、被せ物のほうがよほどしっかりしたものができていました。ただ白いだけの患者さんの立場を考えるととても使えたものではありませんでした。

現在第3世代商品に切り替わりつつありますが、未だ口腔内での光学印象においては精度の面で実用に耐えられるものではないと自分の基準では考えます。ただ、印象採得を行い制作した模型からの光学印象は精度的に遜色ないようです。また、模型上で微調整も行えます。技工師さんの腕さえ良ければ精度面では心配いりません。

「最善の治療」をするには、幅広い知識と深い洞察力、思考力が必要です。最新を毛嫌いしてはいけないし、飛びついてもいけない。吟味した上で取り入れ、最適なバランスを見つけなければいけません。なぜなら、僕らの仕事は相手の人生に大きく影響を与えます。
「愛」ある仕事したいじゃないですか。

というわけで「最先端」「最新」という言葉は、自分的には医療においてはマイナスなイメージです。なんだかな〜って思う今日このごろです。